ボランティア

タイから3人の女子高校生が仙台へ留学決定
~プラティープ財団の奨学生制度~

タイのスラムでの生活支援や農村部で「生き直しの学校」の運営を続けているドゥアン・プラティープ財団(以下、財団)は今春、3人の女生徒を宮城県仙台市の仙台育英学園高校へ留学させることを決めました。


●「生き直しの学校」とは・・・
財団が運営する児童保護施設。
タイのスラムで傷ついた子どもたちを保護し、自然の中で再度、人間らしい生き方をやりなおすための施設です。






親からの虐待、児童労働、売春、麻薬依存など、スラムの子ども達を取り巻く環境は過酷です。


そんな子どもたちを保護し、生活習慣や人とのかかわり方、読み書きなどを教えるために、財団は長年この施設を運営してきました。

2006年訪問時




エルセラーン1%クラブからの支援金も、油ヤシ農園、図書館棟、学生寮の建設などに活用されてきました。








その生き直しの学校から2人、タイのスラムで財団から奨学金を受け取って勉強している生徒が1人、仙台育英学園高校へ留学することが決まりました。


仙台育英側が学費・生活費・渡航費を全額負担する奨学生制度で、日本人の高校生に交じって勉強やスポーツ活動に励むことになります。
3人はこれまでエルセラーン1%クラブが支援する事業の恩恵を受けて成長してきましたが、留学でさらなる飛躍が期待されます。

3人とも16歳で、渡航に備えて日本語のひらがなや会話の訓練を始めています。

【ナッタポーン・ジラポン(愛称・ヨック)さん】

幼い時に両親が離婚、二人とも家を出て行ったため、祖母と二人きりでバンコクのスラム街・クロントイに住んでいます。
ヨックさんは学校の成績は非常に優秀で将来はお医者さんになることを夢見ています。
「日本へ行くチャンスができ、とてもうれしい。新たな友だちと出会い、自分のマイナス面をプラスにしていき、みなさんと仲良くしていきたい」


【ノパラット・テンオン(愛称・ミン)さん】

財団の無国籍者支援事業によりパスポートの発行と留学が実現することになりました。
成績が優秀なミンさん、「生き直しの学校」では放課後に後輩たちの宿題の手伝いをしています。
奨学生に選ばれたことを誇りに思い、「何事にも恐れずに挑戦し、出合うであろう困難も克服していきたい」と意欲をみせています。



【ジュタラック・ウタイアート(愛称・パット)さん】

祖父、母と離れて「生き直しの学校」カンチャナブリ校で後輩たちの日常生活のお世話をしながら、生活しています。
「選考された生徒として恥じないように努力をしていきたい」と意気込みを話しています。
大学まで進学して建築学を勉強し、日本で就職するのが夢だといいます。



3人は渡航手続きが完了する今年5月以降に同校の1年へ編入し、学生寮またはホームステイをしながら勉強や部活に励む予定です。
日本人の生徒と交流しながら成長して、日タイの架け橋となる日が待ち遠しいですね。


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