ボランティア

ネパールで三浦小学校が開校

2019年1月27日 ネパール ブムルタール地区にあるプラカス学校において、小学校校舎が開校しました。愛知県 豊橋の三浦ひとみさんの名を冠した三浦小学校の開校式をご報告します。同じ日にプラカス学校の中学校校舎も開校。同じく豊橋の萩平悦子さんの萩平中学校となりました。


学校までの道中、NPOネパール・マ・ジャニの代表 玉川さんから聞きました。「3年前に開校した髙林小学校、矢野小学校に行ったときと同じ道ですよ」

同行した1%クラブ 糸谷副代表は目を丸くしました。「とても同じ道とは思えませんでした。3年の間にネパールのインフラ、生活も変わりましたね」と語りました。

3年前は斜面を削っただけの道でしたが、この日通った道は、重機でならされ、側溝までできていました。

ところが、車を降りてからは坂道を歩く、歩く。
3年前の2校の訪問時も、よく歩きました。
玉川さんからの「ミニトレッキングだと思って頑張ってください」の声に、参加者は学校に向かって足を動かします。


学校に到着すると、マリーゴールドのレイで歓迎を受けます。
三浦さんとふたりのパートナーを先頭に、一行は生徒たちによる花道の階段を通って、開校式会場に向かいます。

萩平中学校との合同開校式がいよいよ始まります。

と思いきや、なかなか始まりません。
見ると学校関係者は、日本からの参列者につける記念ワッペンを、この時に準備しはじめていました。

三浦キャプテンは後日こう振り返りました。
「式がいつから始まったのかわからないようなラフさがありました。でも彼らはそれが、ミスだとか、間違ったことだとは思っていないようなんです。日本人の感覚だと、『きちんと進めなきゃいけない』という意識が勝つと思います。でも、ネパールの人たちはそうじゃない。一緒に喜ぶ、気持ちをひとつに楽しく盛り上がる。そういうことを大事にしている人たちなんだと思いました。日本にはない底抜けの明るさがあり、それこそが生きる力なんだと思いました」


開校式の会場は歓迎のダンスで盛り上がります。
生徒たちはこの日のために、練習してきたといいます。

盛り上がる開校式の会場の傍らには、崩れた校舎の跡がありました。

ごく一部だけを残した校舎は、2015年4月に起きたネパール大地震のすさまじさを語ります。
学校関係者も区長も、スピーチでこの地震について触れました。
校長先生はこうスピーチしました。
「地震で甚大な被害を受けました。教育環境に大きな打撃を受けたところに、日本のエルセラーン1%クラブからのご支援を、ネパール・マ・ジャニが繋いでくれました。ご支援いただいた校舎を、永く、大切に使うこと、そして教育を途切れさせることなく、つないでいくことをお約束いたします」


ネパールの開校式では定番となっているオイルランプの点灯式。
明かりを灯すことで、物事の始まりを祝う大切な儀式です。

生徒代表によるあいさつのスピーチでは、糸谷副代表がマイクをフォローする一幕も。

「日本からお越しの皆さん、今日の開校式にご参列くださってありがとうございます。また、この学校の校舎の建設をご支援くださってありがとうございます。私たちの勉強する環境を整えてくださったことに、本当に感謝しています」


学校からの記念品も定番のひとつです。
村人や学校関係者は、校舎の建設支援に尽力した1%クラブメンバーに、記念となる贈り物をしてくださいます。

仏像とネパール地図と感謝状。
大きな額に入った贈り物は、現地の人の歓迎と感謝の意を物語っているようです。

3つの贈り物を立て続けに受け取った三浦キャプテンの脳裏に不安がよぎります。
「スーツケースで持って帰れるのかな?」

式典が終わると、後はダンス、ダンスにまたダンス。
ネパール人と一緒に踊ると、いっぺんに仲良くなれます。
教室内で生徒たちとおしゃべりをしたり、時間の許す限り、一緒に過ごしました。



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