ボランティア

2023 サマーフェスティバルでの活動報告

8月に3回にわたって開催されたエルセラーン サマーフェスティバルでは、ネパールとラオス、2か国4棟の図書館が開館式を迎えました。
また、建設事業にかかわった2団体からは国内外の活動についての報告がありました。

ネパールとラオス、それぞれ2棟ずつ図書館が完成しました。

伊藤図書館(ラダ・クリシュナ小学校)
愛知県 伊藤計子さん



永井図書館(バクラム・デビ中学校)
滋賀県 永井豊美さん





ラオス 田中図書館(ビエンカム小中学校)
大阪府 田中智恵子さん



ラオス 斎藤図書館(ナポーン中高)
栃木県 斎藤美恵子さん

どちらの国にも共通しているのは、
・図書館という施設がなければ子どもたちは教科書以外の本に触れる機会がない。
・図書館は子どもたちの興味、好奇心、主体性に基づいた、「自ら知ろうとする」アプローチを作れる。
ということでした。


1.【ネパール】認定NPO法人 チョウタリィの会

・現地団体「ラブ・グリーン・ネパール」の代表アミーラ・ダリさんが令和5年春の外国人叙勲において日本政府から旭日双光章を受章しました。


オンラインでアミーラさんに祝辞を送る1%クラブ糸谷代表(写真左端)

日本・ネパール間の友好 親善及び相互理解の促進に寄与した功績が認められての叙勲でした。
エルセラーン1%クラブからは、この受章へのお祝いという意味も込めて、「ラブ・グリーン・ネパール」へ活動支援金10万円を寄付しました。



代表理事 山口悦子さんからの活動報告


・完成した図書館について
伊藤図書館(ラダ・クリシュナ小学校の図書館)と永井図書館(バクラム・デビ中学校の図書館)
どちらもパソコン設備があるE-ライブラリ。

伊藤図書館


永井図書館


「図書館ができた地域の子どもたちは本に触れる機会がありませんでした。コンピュータについては、もちろんです。
学齢期にコンピュータに触れた経験がまったくないままでは、触れてきた同年代と比べて、就労条件などに大きなハンデが残ったままです。
一方で、ネパール政府は様々なカリキュラムをweb上で公開しているので、何百冊という教科書をパソコンで読めます。
『子どもたちのための教育環境の整備』という点では、このE-ライブラリの存在意義はとても大きいです」



2.【ラオス】NPO法人 アジア教育友好協会(以下AEFA)
理事長 亀井善太郎さん


開校式では次のように挨拶しました。

「私たちAEFAは、エルセラーンのみなさんと一緒に建設をした学校の、現地での開校式ではつぎのように伝えています。
『この学校は、日本の女性のみなさんが仕事をして、その収益から寄付して建ててくださった学校なんだ。たくさんの女性の力によるものなんだ』と。
このことは何より、現地の女の子たちの励みになります。
いまだに少数民族では女の子は早くお嫁にいって早く子どもを産むことがいいんだと親が考えているケースがあります。
『女の子は勉強なんかしなくていい。子どもを産めばいいんだ』と親が言ってる。
そこに唯一対抗できる力は教育なんです。
『この学校、図書館は女の人たちの力で建てた学校なんだ。あなたたちにもこういう、すごいことができる力があるんだ』というメッセージを送ることができる。
これが女の子たちの大きな力、勇気になっています。
この学校図書館の完成は、村の子どもたち、特に女の子たちの未来を作ってくれます」


・完成した図書館について
田中図書館(ビエンカム小中学校)、斎藤図書館(ナボーン中高校)、どちらの図書館も本を通した「子どもたちのコミュニケーションの場」となっています。
「この本どうだった?」「おもしろかった」
こういうやり取りは授業や教科書だけでは生まれません。子どもたちが本を通して成長していきます。



また、高学年、中学校、高校の生徒が図書ボランティアとして、図書館の中で低学年の子どもたちをリードしてくれる。図書館運営を充実させるだけでなく、低学年にとっては「あこがれのお兄さん、お姉さん」という目標が身近にできる。高学年以上の生徒にとってこの経験は「下の世代の面倒を見る」という経験、「自分にもこんなことができるんだ」という体験につながります。これも、図書館という施設があってこそ生まれることです。





以上、2団体からの活動報告をお伝えしました。


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